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#67上司のお悩みランキング:5位は「部下とのコミュニケーション」

部下とのコミュニケーション
「管理職のお悩みランキング」シリーズ、いよいよ今回が最終回となります。
では、今回も管理職のお悩みに対する、DX活用による効果的な解決策について話していきましょう。

株式会社ラーニングエージェンシーの調査により「管理職の悩み」についてのランキングが発表されています。

管理職の悩みダントツ1位は「部下の育成」/”部下の成長を感じていない”管理職が5年前の3倍に|新着情報|人材育成・社員研修(株式会社ラーニングエージェンシー)

前回は4位にある「部門の成果達成(21.4%)」について解説しましたので、今回は5位の「部下とのコミュニケーション(19.6%)」を取り上げたいと思います。

1位:部下の育成(50.5%)
2位:チーム・部門の運営(24.9%)
3位:時間の不足(21.7%) 
4位:部門の成果達成(21.4%)
5位:部下とのコミュニケーション(19.6%)← 今回はここ

【 目次 】

  1. コミュニケーションツールは極端に偏りがち
  2. 「直接会う」ばかりがコミュニケーションの最善策ではない
  3. 日常の手軽な連絡は「チャット」
  4. 3往復しそうなら「オンライン会議」
  5. 改まった内容は「メール」
  6. 進捗共有には「1on1ミーティング」
  7. 1 on 1 ミーティングの実践法
  8. テレワーク時代に欠かせないIT活用スキル

 

 

コミュニケーションツールは極端に偏りがち

テレワークで働き方が多様化している一方で、以前にも増して、部下とのコミュニケーションに課題を抱えている上司が多いようです。

コミュニケーションの方法について、改めて見直す時が来ていると言えます。

今の時代、インターネットを介したコミュニケーション手段として、テキスト、音声、動画など様々なメディアがあります。しかし、ありがちなのは手段を選ばず「いつもと同じ」コミュニケーション方法をとってしまうパターンです。

例えばチャットツールを使いだすと、どんな内容を伝える際も、何も考えずにチャットで済ませようとする人がいます。しかし、これだけコミュニケーション手段の選択肢がある時代に、与えられた一つの手段から離れようとしないのはもったいないです。

1つのコミュニケーション手段にとらわれず、その時々に応じて柔軟に手段を使い分ければ、より効率的なコミュニケーションが可能です。
 

 

「直接会う」ばかりがコミュニケーションの最善策ではない

ビジネスの世界でも「たまにはお互いに直接会って話をする必要がある」と言われますが、今のようにデジタルが充実した環境であれば、私はそうは思いません。

弊社はフルリモート体制になって3年が経過していますが、この間に一度も会っていないメンバーも普通にいますし、ほとんどのメンバーは1度か2度しか会っていないのが現状です。
弊社の場合は海外スタッフの方が多いので尚更かもしれませんが、会わないことによる不都合は感じていません。

「直接会う」というコミュニケーションを想定しないのであれば、都度つど、そのシチュエーションに合った手段を選択する必要があります。

以下に、目的に合ったコミュニケーション手段の例を挙げます。
 

 

日常の手軽な連絡は「チャット」

チャットでのコミュニケーション
日常のやりとりはチャットでこと足ります。
メールよりライブ感のあるコミュニケーションができますし、「お世話になっております。〇〇です。」「おつかれさまです。」などの前置きも必要ありません。
手軽にスピーディーなコミュニケーションをするのに向いています。

ただ、込み入った相談をする際や、本人に少し厳しめのフィードバックをする際なども、チャットで済ませてしまう・・・というのは要注意です。
 

 

3往復しそうなら「オンライン会議」

チャットは便利ですが、その反面、文字情報主体になってしまうため、行き違いが生じる場合も多々あります。

また、複雑な内容のやり取りをするには向いていないでしょう。
チャットでは長文になってしまうような内容や、やりとりが3往復以上しそうだと予想される場合は、通話してしまった方が早いです。

添付した画像についてチャットで説明するより、通話で画面共有しながら話した方が伝わりますし、コミュニケーションロスが激減します。

チャットで何往復も長文の議論をして、お互いストレスを抱えているケースをよく見ます。しかし、一度通話してしまえば、あっという間に問題点が解決、ということも少なくありません。

3往復以上やり取りが続きそうと判断したら、ぜひ通話を選択してください。
 

 

改まった内容は「メール」

メールもチャットと同様、文字情報主体のコミュニケーションとなります。
では存在意義がないのかというと、そうでもありません。

確かにメールの場合、挨拶から入ったりと、他のツールよりは歴史が長いこともありフォーマルなやりとりになりがちなため、リアルタイム性もチャットに劣ります。

とはいえ、チャットの場合は過去のコメントがどんどん流れていってしまうというデメリットがあります。「後に残したいやりとり」をしたい時にはメールの方が適しています。

部下との日常のやりとりでは必要頻度が低いかもしれませんが、正式な辞令や契約更新などは、チャットでなくメールで残した方がいいでしょう。
 

 

進捗共有には「1on1ミーティング」

何か必要があった際のやりとりとは別に、テレワーク環境では「ベースとなる定期的なコミュニケーション」が必要だと思います。

「何かあったら相談してね。」と、部下からの相談を待つだけの上司がいますが、これだけでは部下次第となってしまいます。こういう「ブン投げ上司」や「放置上司」の下では、部下は一人で迷ったり悩んだりして、無駄な時間を費やしてしまうケースが多々あります。

お互いリアルで顔を合わせていた頃なら、ノリや空気感でのコミュニケーションでもなんとか成立していましたが、リモート環境ではよりきっちりとしたリーダーシップが求められます。

部下からの申告を待つだけでなく、定期的な 1 on 1 ミーティングの機会を設けて、情報を能動的に吸い上げていきましょう。

とはいえせっかく 1 on 1 ミーティングを行っても、何もなしに雑談で終わってしまえば、部下からすると「あの時間は何だったのだろう?」と、無駄な時間に感じられてしまうかもしれません。

DXを活用して可視化された「ワークログ」を画面共有しながら、エビデンスをもとに話を進めることで、双方にとって有益な「情報共有」や「人材育成」の機会となります。

部下のワークログ

弊社で開発・運用を行っている DXアプリ「Playth(プレイス)」のワークログでは、各メンバーが今、どのプロジェクトのどの作業に時間を使っているかが一目でわかるので、その画面を共有しながら定期的なコミュニケーションを行うと効果的です。

プロジェクトでの不明点や、他のメンバーとの人間関係など、待っているだけでは出てこなかった様々な問題点が出てくる可能性もあります。
 

 

1on1ミーティングの実践法

1on1
1on1ミーティングの具体的な実践方法については、過去のブログでも紹介していますので、以下のリンクからご覧ください。

#4 1 on 1 を無駄な時間にしない! 部下の成長と収入アップに貢献できる 1 on 1 とは?
部下にとっても有意義な 1 on 1 ミーティングを行う方法をまとめています。単なる雑談ではなく、人材育成や部下の生産性向上(=収入アップ)に貢献するための 1 on 1 の方法です。

#27 離れた部下に伴走する テレワーク下の 1 on 1
リモート環境での 1 on 1 の進行を具体的な手順でご紹介しました。
どのようなデータを共有してどのような手順で話を進めるかを記載しています。

1 on 1 ミーティングを「飲み二ケーション」の延長で、雑談の機会ととらえる上司が多いですが、私はそうは考えていません。せっかく1対1で部下の時間を使うなら、部下のビジネススキルや生産性を向上して、キャリアアップや収入アップにつなげられる時間にしたいと思っています。
 

 

テレワーク時代に欠かせないIT活用スキル

弊社ではテレワークでも問題なく仕事を続けていると書きましたが、出社していた頃のままのコミュニケーション方法では、それが実現しないことは事実です。

しかし、だからといって出社の回数を増やす必要はありません。

一つのコミュニケーション手段にとらわれず、情報のインプット・アウトプットの双方で、臨機応変にツールやメディアを変えてコミュニケーションをとる必要があります。

つまり重要なのは、「ITコミュニケーションスキル」や「ITリーダーシップスキル」の向上です。

コミュニケーション手段の選択や、部下との双方向のアプローチ手段を活用することは、テレワーク以前から重要なことでした。しかし、今まではノリや空気感ででごまかせていたコミュニケーションスキルが、テレワークという環境になってごまかせなくなっただけなのです。

リモート環境でのコミュニケーションでは、ドキュメントやエビデンスをベースとすることが重要です。DXを活用してコミュニケーションの問題解決をお考えの方はお気軽にお問い合わせください


【出典・参考文献】
・株式会社ラーニングエージェンシー
【管理職1,070人の意識調査】管理職の悩みダントツ1位は「部下の育成」/”部下の成長を感じていない”管理職が5年前の3倍に|新着情報|人材育成・社員研修