PMBOK 其の四:一概には言いにくい? プロジェクト・マネージャーの役割とは?
【戦国PM講座】
~ まんがで学ぶ PMBOK プロジェクトマネジメント標準 ~
ミネアサヒの指導のもとOJTでWEBディレクションの経験を積んできた新之助は、一層のスキルアップを目指し、PMBOKに基づく「プロジェクトマネジメント標準」を学び始めた。前回は「プロジェクトマネジメント」の定義まで学んだが、それを実行する「プロジェクト・マネージャー」とは一体…?
~ プロジェクトマネジメント標準 1.2 重要な用語と概念 ~
では今回も、『PMBOKガイド日本語版』で「プロジェクト・マネージャー」の定義を確認してみましょう。
母体組織によって任命された人で、プロジェクト・チームを率いてプロジェクト目標を達成する責任を負う。プロジェクト・マネジャーは、成果を上げるためにプロジェクト・チームの作業を促進し、意図した成果を生むためにプロセスをマネジメントするなど、さまざまな職務を遂行する。
*『PMBOKガイド第7版』プロジェクトマネジメント標準 P4
順番に分解して整理してみますね。
○ プロジェクト・マネージャーは、「チームを率いてプロジェクト目標を達成する責任を負う」人です。
○ 職務として「チームの作業を促進する」「プロセスをマネジメントする」などを遂行します。
○ その目的は「成果を上げる」「意図した成果を生む」です。
つまり、プロジェクト・マネージャーとは「プロジェクト目標の達成」に責任を負い、その職務によって「成果」を上げることを目的とする人と解釈できます。
前回お話ししたように、プロジェクトマネジメントとは「期日通りに納品する」ことではなく、「プロジェクト目標を達成する」ことです。プロジェクト・マネージャーとは、その目標を理解し、実現に導く人、というわけですね。
例えばこの時の新之助さんは、クライアントの要望に気を取られ、目標を見失ってしまっていたようですね。
其の四十一:なぜ「What」より「Why」を聞き出した方が提案のレベルが上がるのか?
「何をやりたいか(What)」ではなく、「なぜやりたいか(Why)」を聞き出すことで、求められている成果=プロジェクト目標の理解に近づくことができます。プロジェクト・マネージャーには、プロジェクトの成果によってクライアントに価値をもたらすことが求められているのです。
新之助さん、プロジェクト・マネージャーの役割がわかりましたでしょうか?
おや、プロジェクト目標をどうやって実現していくのかが気になりますか? それはこの先、具体的な職務やプロジェクトマネジメントの原理・原則、知識体系などから徐々に学んでいきましょう!
(^^♪ 次回:新概念!「価値の創出」ってどういうこと??
【出典・参考文献】
・プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第7版+プロジェクトマネジメント標準(一般社団法人 PMI 日本支部,2021.274p.)
・A Guide to the Project Management Body of Knowledge (PMBOK® Guide) – Seventh Edition and The Standard for Project Management (ENGLISH) By Project Management Institute Project Management Institute
・Project Management Institute.
・一般社団法人 PMI 日本支部