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#36 悩める上司へ~キャパシティが狭い部下への3つの処方箋~3/3

タスクの優先順位がつけられない
「部下のキャパシティが狭い・・・」そんな悩みを持つ上司に向けた対処法について、キャパシティの狭さに関連する以下3つの原因を軸に、全3回にわたって解説しています。


仕事のスピードが遅い(記事はこちら)

頼まれたら断れない(記事はこちら)

③タスクの優先順位がつけられない


今回は第3回目、「③タスクの優先順位がつけられない」についてです。

③タスクの優先順位がつけられない

例えば、上司に対して「業務が回りません」と言ってくる部下がいるとします。

そんな時には「今、何のタスクがあるの?」と部下が現在抱えている全てのタスクを洗い出し、並べ替えて提示します。多くの場合、部下はそれだけで気を取り直し、すっきりした顔をして会議室を出ていきます。

では、なぜ部下はタスクの優先順位をつけることができないのでしょうか?

部下にタスクの優先順位をつける能力がないわけではありません。部下は何らかの原因で優先順位をつけることができないシチュエーションに直面してしまっているだけなのです。

シチュエーションは大きく2つに分けられます。

その一つが精神的なプレッシャー。多くの業務に押しつぶされそうになり、本来は作業の手を止めてタスクの優先順位を見直さなければならないタイミングで、手を止める勇気が持てなくなります。そして頭の中でタスクが整理されないままに、ひたすら作業を優先してしまいます。そうなると上司が声をかけるのが遅れれば、プロジェクトがスケジュールに間に合わないという最悪の状況を招きかねません。これを回避するには定期的な 1 on 1 ミーティングなどで部下のプロジェクトの状況を把握しておく必要があるでしょう。

そして、タスクの優先順位をつけられないもう一つの原因は、そもそも優先順位の付け方を明確に把握していないということです。これについては、まずは上司が見本を示し、2つの軸を元にした具体的な優先順位の付け方を指導する必要があります。

1つ目の軸が作業の緊急性とボリューム


①緊急で軽い作業

②緊急で重い作業

③緊急でない軽い作業

④緊急でない重い作業


まずは①から④の順で並べ替え、上から順に優先順位をつけるといいでしょう。

2つ目の軸は実際に作業を行う対象です。


(1)人に依頼する作業

(2)自分で対応する作業


これは(1)を優先します。

なぜなら、人への依頼を優先すれば、早い段階で多くの手を同時に動かすことができるからです。自分の作業を優先してしまうと、自分が作業している時間は一人の手しか動かせない状態になってしまい、効率が下がります。

①~④の要素と(1)(2)の要素を組み合わせて、例えば(1)-①(人に依頼する、緊急で軽い作業)を最優先し、(2)-④(自分で対応する、緊急でない重い作業)を最後にします。

この優先順位を明確に把握していないと、なんとなく気が重い作業を後回しにしてしまい、それによってスケジュールが火を噴くなどありがちなリスクに陥ってしまう可能性が高まります。

一度上司がタスクを並び替えることで部下の頭を整理し、部下がそれらのタスクを克服した後に、「実はこういう考え方があるんだよ・・・」ということで上記のようなタスクの優先順位を指導すれば、次回以降は徐々に部下が業務を回せるキャパシティが増えていくはずです。

部下がタスクの優先順位がつけられずにキャパオーバーになる前に上司がその状況に気づけば、リスクを避けることができます。

スタッフの今が見える

そのためには業務状況をリアルタイムでデータ化、共有することが重要です。

弊社で利用している工数管理アプリ「Playth」を使えば、プロジェクトや部下の状況をリアルタイムで可視化することができます。お気軽にご相談ください。

>次回は「なぜ部下が辞めるのか・・・上司にできる防止策」をお伝えします。