其の五十二:クライアントとデザイナーの板挟み、その時ディレクターは…
【マンガで学ぶWEBディレクション講座】
スイスイディレクター ミネアサヒの指導のもと、新たなプロジェクトに取り組む七転八倒ディレクター 新之助。お客様側で話が決まらない状態に苦戦するも、目に見える形をつくることで議論を進めることができた。ようやくデザインの段階へと進んだ新之助だったが、デザイナーとのやり取りに苦労している様子で…。
クライアントからあれこれ要望が出ているのに、こだわりの強いデザイナーがそれに反発し、ディレクターが板挟みになってしまう状況。本来ならば、サイトのコンセプトやKPIをデザイナーと再確認して、適切な落とし所を検討していくのが理想的です。しかし、実績の少ない新之助さんがいきなりベテランデザイナー相手にそこまでするのは難しいかもしれません。
かといって、単に「色を変えてほしい」「バランスが良くない」などと直接デザインに関して指摘をするのは、一層デザイナーの反感を買ってしまう恐れがあります。双方の言い分を伝えるだけの“伝書鳩”にならないよう、注意しましょう。
では、この場合ディレクターはどうするべきでしょうか。
一番良い方法は、クライアントとの打ち合わせにデザイナーも出席してもらい、お客様と直接対話する中でデザイナー自身も意見を出し、変更の意図を納得して作業してもらうことです。
デザイナーの役割は、お客様の気持ちを想像して、お客様自身もまだ気付いていないことを形にして提案することです。お客様の気持ちを想像するために、直接対話して意見や考え方を聞くことは、非常に有益な機会になるはずです。
ディレクターがどんなに頑張っても、お客様の考え方を正確に伝えきれない部分はどうしてもあるでしょう。デザイナーにとっても、大事なところを人任せにせず積極的に関わる姿勢は重要ですし、それが仕事の面白さにもつながるはずです。
板挟みになっている新之助さんも、板挟みなりに周囲の人に動いてもらえる状況を作っていきましょうね!
(^^♪ 次回:なぜ「なる早」という言葉が禁句なのか?