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【100件調査!】大学研究室ホームページの改善チェックポイント8点(web#007)

大学研究室の改善チェックポイント8点
スパイスワークスでは、大学研究室ホームページ制作サービス「ラボゼミCMS」を運営しています。

大学研究室のホームページ100件を調査し、その結果を「人気コンテンツトップ10」「人気コンテンツ番外編」「SNS活用編」としてまとめてきました。
調査を進める上で、WEB制作会社の立場から見て、傾向的に気になる点がいくつかありました。
今回は、大学研究室ホームページにおいて「主に改善すべきポイント8点」と、その理由を挙げさせていただきます。

【 目次 】

  1. 是非直したい!!大学研究室ホームページの改善点
  2. 大学研究室ホームページの改善チェックポイント①:スマホ対応されていない
  3. 大学研究室ホームページの改善チェックポイント②:SSL 化されていない
  4. SSL化されていないことのリスク
    httpsとは
    SSL非対応はSEO対策にも不利

  5. 大学研究室ホームページの改善チェックポイント③:表示速度が遅い
  6. 大学研究室ホームページの改善チェックポイント④:CMSが導入されていない
  7. 大学研究室ホームページの改善チェックポイント⑤:SNSとの連携がない
  8. 大学研究室ホームページの改善チェックポイント⑥:学内のフォーマットで作られている
  9. 大学研究室ホームページの改善チェックポイント⑦: 多言語化対応されていない
  10. 大学研究室ホームページの人改善チェックポイント⑧:GAタグが入っていない
  11. まとめ&改善チェックリスト
  12. 大学研究室ホームページ改善チェックリスト

 

 

是非直したい!!大学研究室ホームページの改善点

これまでは、大学研究室ホームページでよく採用されている人気のコンテンツトップ10トップ11以下の番外編大学研究室ホームページとSNSの連携について、調査結果を報告してきました。

100件の大学研究室サイトを調査(調査対象の選定については、以前の記事をご覧ください)する中で、Web制作を仕事としている立場から見ると、どうしても気になる部分、改善したほうがいいのではと思われる部分がいくつか目につきました。

その中で、傾向として多かった課題・改善点を挙げてみましたので参考になれば嬉しいです。

今回の記事は以下のような皆さまにおすすめです。

大学研究室のホームページについて、改善が必要と思うが何をすればいいかわからない

大学研究室サイトのリニューアルを検討しているが、問題点が明確になっていない
 

 

大学研究室ホームページの改善チェックポイント①:スマホ対応されていない

100件の大学研究室ホームページのうち、23件が「レスポンシブWebデザイン*」に対応していませんでした。

※「レスポンシブWebデザイン」とは、デバイスの画面サイズに合わせてホームページの表示を最適化することをいいます。

レスポンシブwebデザイン

レスポンシブWEBデザイン

レスポンシブ対応がされていないと、スマートフォンでページを見た時も、パソコンと同じレイアウトのホームページが表示され、画面がはみ出したり小さく表示されたりと、閲覧しづらくなってしまいます。

学生さんはもちろん、ホームページを見に来る人の多くがスマートホンを利用しています。

スマートフォン対応していないサイトでは、見る人に余計な負担をかけることになりますので、大学研究室hpでも、すぐにスマートフォン対応を実施したいところです。
 

 

大学研究室ホームページの改善チェックポイント②: SSL 化されていない

SSL(Secure Sockets Layer)とは、インターネット上の通信を暗号化して保護する技術です。

インターネット上のデータ通信は、第三者によって傍受・改ざんされる危険性がありますが、ホームページへSSLを導入すると、訪問者のブラウザとサーバー間のデータ通信を暗号化することで情報を保護します。

今回の調査では100件中12件の大学研究室ホームページが、SSL化に非対応でした。

 

【SSL化されていないことのリスク】

例えば、研究室ホームページのお問い合わせフォームを通じて、企業や行政機関、学生さんなどからお問い合わせがあったとします。

ホームページがSSL化されている場合は、フォームを通じて送られた個人情報は暗号化されますが、SSL化されていない場合、第三者によって個人情報が抜き取られてしまう可能性もあります。

 

【httpsとは】

あなたのホームーページがSSL化されているかどうかを見分ける方法があります。

SSL化すると、URL の最初が「 https:// 」と表示されます。
http:// 」(”s”がない)となっていればSSL化されていないということですので、対応が必要です。

httpsとは、「Hypertext Transfer Protocol Secure(ハイパーテキスト・トランスファー・プロトコル・セキュア)」の略で、SSL(暗号化通信)によってセキュリティを高めたhttpのことです。 httpsにすることで、通信経路での第三者による情報の盗聴や改ざんのリスクを防止できます。

 

【SSL非対応はSEO対策にも不利】

Google検索でホームページを検索しやすくする方法などが載っている「Google検索セントラル」には、以下のような記載があります。

Google は過去数か月にわたり、暗号化された安全な接続をサイトで使用していることを検索のランキング アルゴリズムのシグナルとして考慮するテストを実施してきました。このテストで十分な結果が得られたため、Google はランキング シグナルとして HTTPS を使用することにしました。
Google 検索セントラル:ランキング シグナルとしての HTTPS

つまり、Googleもサイトの安全性を考慮しているため、SSL化されていないホームページは、検索上位に表示されにくくなってしまうということです。
 

 

大学研究室ホームページの改善チェックポイント③: 表示速度が遅い

100件中7件の研究室サイトは、感覚的に「遅い」と感じるページの表示速度でした。

どれも、かなり前に制作されたと思われるサイトです。通信に時間がかかるような技術を使っている様子はないので、おそらくサーバースペックの問題だと思われます。

検索結果をクリックして、ホームページを開くまでに3秒以上かかると、ページを閲覧するユーザーはストレスを感じると言われており、中には閲覧をあきらめてしまう人もいます。

数年前と違い、今はスピードの速いサーバーを安価で借りることができます。表示に時間がかかる大学研究室ホームページは、サーバーの乗り換えをお勧めします。

ラボゼミCMSでは表示速度の速いサーバーを活用したサイトを構築でき、今までお使いのドメイン名も移管することができますので、お気軽にご相談ください(もちろん今まで使われていたサーバーに問題がなければ、そのままご利用いただけます)。
 

 

大学研究室ホームページの改善チェックポイント④: CMSが導入されていない

今回、大学研究室ホームページを調査していて、更新頻度が少ない研究室ホームページが多いと感じました。

研究室によっては、1年以上更新されていないところもありました。

ユーザーが1度見に来て、しばらくたってまた来た時に更新されていないと「ここの研究室は、ちゃんと活動しているのかな?」「最近の情報が知りたいけど、古いニュースのまま止まっているな」などと思われてしまい、再訪されにくくなってしまいます。

例えば3年前の情報が「新着ニュース」として掲載されたまま更新が止まっていたりすると、研究室への信頼度も下がってしまう可能性があります。

このような”古い情報のまま更新されない”原因となっているケースの多くは、そもそもホームページの更新のしづらさにあるのではないでしょうか。

そのような時は、CMS(Webサイトのコンテンツを管理するシステム)を導入すれば、ブラウザから簡単に更新できるようになります。

調査してみたところ、100件中42件のサイトにCMSが導入されているものの、58件は導入されていないようでした。つまり、まだ半数以上の研究室サイトにCMS が導入されていない、ということになります。

WordPress などのツールを使えば、手軽に高機能なホームページを作ることができます。

最初の取り掛かりとしては、まずブログ記事などから始めるのが良いでしょう。

ブログを用意することで、研究業績だけでなく、研究室内のイベントを掲載するなど、研究室ならではの特色を発信しやすくなります。

「ラボゼミCMS」では WordPress ベースの CMS を使って、サイトを作成・更新することが可能です。
 

 

大学研究室ホームページの改善チェックポイント⑤:SNSとの連携がない

今回調査した100件の大学研究室ホームページのうち、54件がSNSと連携されていませんでした

大学研究室のSNS活用状況について、詳しくはこちらをご覧ください。
> 【100件調査!】大学研究室ホームページでのSNS活用状況

例えばCMSを導入して、ホームページの更新頻度が上がったとします。
次のステップとしては、更新した内容をより多くの人に知ってもらう必要が出てきます。

新しい論文掲載など、研究業績の情報を追加した時、閲覧者が気づいてくれなければWEBサイトを見てもらえません。サイトを更新している側としては、ただサーバーにあるドキュメントに、人が来てくれるのを待つだけになってしまいます。

このような、更新した情報を通知する目的として、SNSは最適のツールです。

SNSを使うと、その発信内容に興味のある人がフォローしてくれます。その人の周りにも似たような興味関心を持つ人が存在する可能性があり、発信した情報が広く拡散されるかもしれません。

しかし、SNSがないと、せっかく情報を更新しても、訴求する機会を逃してしまう可能性があります。

また、現在の学生は、通常のウェブサイトよりもSNSを利用する時間の方が長いと言われます。

学生に情報を提供するためには、 SNS の活用が大きな鍵となります。
活用し始めの最初はフォロワーが少ないかもしれませんが、徐々に授業で関わる学生などのフォロワーが増えてくるはずですので、まずはSNS活用のスタートをお勧めします。
 

 

大学研究室ホームページの改善チェックポイント⑥: 学内のフォーマットで作られている

今回の調査では、大学の学内のフォーマットではなく、研究室独自に作られているホームページのみを対象としていました。

とはいえ、実際に大学研究室のホームページを検索してみると、大学の定型フォーマットの中に研究室の情報が入っているパターンは、意外に多いようです。感覚的には、研究室独自に作られたホームページを100件リストアップする中で検索していると、10件程度の大学提携型研究室サイトに行きついた、といったところです。

もちろん、情報発信という意味では問題ありません。大学のサイトには多くの人が集まりますし、研究室のページに来てくれる人も多くなるでしょう。

それとは別に「情報資産」としての観点があります。研究室ホームページは主任研究員の重要な情報資産でもあると考えています。

主任研究員である先生が大学を異動することになった場合、大学の定型フォーマットで作られた研究室のホームページですと、それを他大学に移転することが難しく、今まで蓄積してきた情報資産が失われてしまう可能性があります。

しかし、大学に頼らず独自の研究室サイトを持っていれば、大学を異動してもその資産を活用し続けることができます。

こればかりは学内のルールがあると思いますが、もし異動の可能性があるのであれば、大学提携の研究室ページとは別に、先生自身の資産として研究室ホームページを用意しておくことをお勧めします。
 

 

大学研究室ホームページの改善チェックポイント⑦:多言語化対応されていない

日本語以外の言語に対応している大学研究室サイトは45件でした。

調査した100件中、45件が英語に対応しており、うち3件が中国語にも対応していました。中には AI の翻訳機能で多くの言語に対応しているサイトもありました。

サイトの多言語対応の必要性は、日本語が第一言語でない学生を受け入れるかどうかや、海外の研究機関などとの連携の有無などによって変わる部分です。

すべての研究室に必要なわけではありませんが、留学生が増えている、または増えることが予想される研究室には、少なくとも英語対応、できれば中国語対応など検討する必要があるかもしれません。
 

 

大学研究室ホームページの改善チェックポイント⑧: GAタグが入っていない

GAタグ(Googleアナリティクスタグ)とは、Webサイトのアクセス数などを解析することができるGoogleアナリティクスを利用するために、WebページのHTMLソースコードに埋め込むタグのことです。

サイトを作成、公開したらそれで終わりではなく、その後の状況を定期的に観測、把握することが大切になってきます。

今回の記事では、各サイトに共通する改善策を挙げていますが、実際はそのサイト特有の、それぞれの改善策があるはずです。

それらの改善策を探るためには、サイトのアクセス数や閲覧者の行動などの、総合的な傾向を分析する必要があります。

今回調査したところ、GAタグが入っている大学研究室サイトは100件中36件でした。

Googleアナリティクスを活用することで、どのページを何人の人が見ているか、どの国からのアクセスが多いかなど、Webサイトに関する様々な情報を閲覧することができます。

こういった情報をもとにサイトを改善することで、より多くの人、よりターゲットにマッチした人にサイトを見てもらえる可能性があります。
 

 

まとめ&改善チェックリスト

今回の記事では、WEB制作会社の立場から大学研究室のホームページを見て、気になる点を挙げさせていただきました。
以下にリスト表を掲載していますので、ご自身の研究室サイトがどのような状況か、一度確認してみください。

 

【大学研究室ホームページ 改善チェックリスト】

□1.スマホ対応されている
□2.SSL 化されている
□3.3秒以内にホームページが表示される
□4.CMSが導入されている
□5.SNSと連携している
□6.学内のフォーマットではなく、研究室独自のホームページである
□7.多言語化対応されている
□8.GAタグが入っている

1から3の項目(スマホ対応SSL表示速度)については、対応されていないと、Google 等の検索エンジンでもサイトの品質を問われ、検索順位では大きくマイナス方向に影響してしまいます。特にSSLはセキュリティに関わりますので、必須で対応していただきたいところです。

4,5(CMS導入SNS連携)が実施されれば、さらに効果的に研究室の情報を発信でき、情報を探している人にはよい貢献ができるはずです。

6,7(独自フォーマット多言語対応)は研究室によってニーズがまちまちでしょう。(主任教員が異動する可能性、留学生が入学する可能性など)

8(Googleアナリティクス)については、研究室ホームページの訴求力を上げたい場合は導入をお勧めします。現状を把握する、そしてさらなる改善を進める・・・という、研究室ホームページの PDCA サイクルを回すことができます。

研究室ホームページを新しくしたいが、どこから手を付けたらよいか分からない」のような漠然としたお悩みにも、スパイスワークスならではの長年の実績を活かし、きめ細やかに対応させていただきます。
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【出典・参考文献】

・Google 検索セントラル: ランキング シグナルとしての HTTPS