【100件調査!】大学研究室ホームページの人気コンテンツランキング トップ10
スパイスワークスでは、大学研究室・ゼミ特化型ホームページ制作サービス「ラボゼミCMS」を運営しています。
今回は、大学研究室のホームページを作成したい、リニューアルしたいという方のために、スパイスワークスが大学研究室ホームページ100件を調査した結果を報告いたします。
【 目次 】
- 大学研究室ホームページを調査した経緯
- 大学研究室ホームページの調査方法
- 大学研究室ホームページ人気コンテンツ1位:研究内容
- 大学研究室ホームページ人気コンテンツ2位:メンバー紹介
- 大学研究室ホームページ人気コンテンツ3位:News
- 大学研究室ホームページ人気コンテンツ4位:研究業績
- 大学研究室ホームページ人気コンテンツ5位:アクセス
- 大学研究室ホームページ人気コンテンツ6位:出版物・論文
- 大学研究室ホームページ人気コンテンツ7位:リンク / 関連サイト
- 大学研究室ホームページ人気コンテンツ8位:BLOG(ブログ)
- 大学研究室ホームページ人気コンテンツ9位:教育・講義・演習
- 大学研究室ホームページ人気コンテンツ10位:入学希望者へ
- まとめ:研究室ホームページを作る前にすべき重要なこと
大学研究室ホームページを調査した経緯
まず初めに、スパイスワークスが、なぜ大学研究室のWebサイト制作に関わることになったかの経緯をご説明します。
元々スパイスワークスは、教育工学分野の研究プロジェクトに、デジタル教材やLMS(教材管理システム)の開発、学習プラットフォームやツールのLTI化などのシステム分野で多くの研究室と関わらせていただいていました。
そのような関りが20年に及ぶ中で、各研究室の先生方からご相談を受け、大学や大学院の研究室のサイト制作を担当させていただくことになったのが始まりです。
徐々に大学研究室のサイト制作についてご相談を受ける機会が増える中で、「研究室のホームページを作りたい」「CMSを利用して、研究室内で更新できるようにしたい」というニーズにお応えして、大学研究室のhpを簡単に作成・運用することができる「ラボゼミCMS」というサービスを開発しました。
様々な研究室の先生方からホームページ制作の相談を受けるうちに、「研究室サイトのあるべき姿」をわかりやすく解説できれば役に立つのではないかと思い、既存の研究室サイトを100件調査しました。
今回の記事は、以下のようなお悩みを解決できるかと思いますので、是非ご期待ください。
・研究室のホームページを制作したいけど、どんなコンテンツを用意すればいいかわからない。
・研究室のホームページをリニューアルしたいけど、何を改善すればいいかわからない。
・研究室のホームページを作りたいけど、そもそも作り方がわからない。
大学研究室ホームページの調査方法
調査対象としては、「大学 研究室 サイト」「研究室」「研究室 ホームページ」というキーワードで、Google 検索でヒットした研究室のサイトをランダムに100件抽出しました。公平を期すために、弊社が関係する研究室は除外しています。
各研究室サイトで調査した内容は、主にどのようなコンテンツがあるか、コンテンツの数は?利用しているSNSは?スマホ対応は?などです。
実際には「研究室 ホームページ」などのキーワードで研究室のサイトを検索することは少ないでしょう。研究分野や研究者名、大学名などで検索することが多いと思います。しかし、今回は研究分野や大学名に限らずランダムに調査対象を抽出したかったため、上記の方法を用いています。
また、大学ホームページ内の定型フォーマットで紹介されている研究室の紹介ページは、調査対象から除外しました。大学ホームページとは別に、研究室独自のフォーマットで作られていると推測される研究室のホームページのみを調査しています。
調査においてはAIなどを利用せず、人の目で確認しています。また、2024年12月から2025年2月にかけて調査を実施していますので、調査途中や調査後にサイト構成が変わっていることもあるかと思います。数値など多少の誤差についてはご了承ください。
それではさっそく、大学研究室hp人気コンテンツのランキングを見てみましょう。
大学研究室ホームページ人気コンテンツ 1位:研究内容
「研究内容」がダントツで1位。実に100件中97件の研究室サイトに存在するコンテンツです。(「研究内容」のページがない3件のうち1件は「作成中」となっていました。)
研究室のサイトにおいて、「何を研究している研究室か?」が最も重要な内容ですので、必須で用意すべきコンテンツでしょう。
まず、ページを訪れた人が迷わないよう、トップページから「研究内容」ページへのリンクが一目で分かる位置に配置されているべきです。
トップページにも研究の概要となる文章を掲載し、そこから詳しい研究内容のページにリンクする見せ方も親切だと思います。
研究内容のページでは、できれば文章だけでなく、画像や図も使ってグラフィカルに情報を提供しましょう。
画像だけでなく、動画も利用すればなお効果的です。実際に研究内容ページでは、 YouTube動画を利用しているページも多いです。動画の活用は SEO (検索エンジン最適化)にも効果的ですので、可能であれば是非 YouTube 動画を活用しましょう。
今の学生さんは YouTube や TikTok など、動画で情報収集することに慣れていますので、研究室ホームページのメインターゲットが学生となる場合には、いかに YouTube などの動画コンテンツで情報を発信するかが重要となります。
YouTube動画を利用している大学研究室のサイトは100件中33件でしたが、うち12件が研究内容ページに動画を設置していました。またYouTube を利用せず、GIFアニメなどの動画を利用している研究室もありました。
「研究内容」のページで特に気を付ける必要があるのは、「わかりやすさ」です。
研究内容のページに訪れるユーザーは、同じ分野を研究している人だけではありません。これからその分野の研究を目指す学生や、取材を希望するメディア、共同研究先を検討している企業や行政組織など、研究内容に対しての専門的な知識がない可能性があります。
専門知識がない人の立場で分かりやすく研究内容を説明できるページを目指しましょう。
研究内容ページを見ていて分かりにくく感じるサイトの特徴は、ページが長いうえに区切りもわかりにくい UI(ユーザーインターフェイス)で、様々な情報が列挙されています。
研究内容が多岐にわたる場合は、以下のような工夫をすると、読みやすくなります。
・目立つ見出しを付ける
・内容の区切りにマージン(余白)を設ける
・ページ内リンクの目次をつける
・インデックスページを用意して、詳しい内容は各研究内容の詳細ページにリンクさせる
研究内容は最も重要なページだけに、 UI / UX にはこだわりたいところです。
大学研究室ホームページ人気コンテンツ 2位:メンバー紹介
2位は「メンバー紹介」。89%の研究室サイトで、研究室のメンバーが紹介されていました。
代表教員のみ掲載されたメンバー紹介ページは除外し、代表教員以外も含めたメンバーが掲載されているもののみ算出しています。
メンバー紹介のコンテンツがある89件の大学研究室hp中、52件の研究室では、過去に卒業された歴代の学生さんも掲載されています。
過去の学生はこんな実績を残しました、こんな企業に就職しています、という情報も多く見られます。
実際に、OB・OGの実績は研究室の大切な資産の一つです。
「メンバー紹介」は、どのような研究メンバーがいるのかというだけでなく、メンバーとの関係性はどうなのかを印象付けられるコンテンツの一つでもあります。
大学研究室ホームページ人気コンテンツ 3位:News
3位の「News」は、82%の研究室が採用しています。
News, お知らせ, What’s UP, Topics など名称は様々ですが、その多くはトップページに時系列の一覧形式で掲載されています。
News の概要だけ掲載されているもの、外部の学会サイトにリンクされているもの、PDF資料にリンクされているもの、研究室ホームページ内の BLOG 記事にリンクされているものなど、さまざまな形式で紹介されています。
News の見出しから研究室ホームページ内のブログ記事にリンクしているものは、News が掲載されている82件の大学研究室ホームページ中40件と、約半数でしたが、おススメはこの「ブログ形式」です。
外部の学会サイトなどにリンクするだけでも、「この学会で発表した」ということはわかります。しかし研究室サイト内のブログ記事を用意すれば、その発表の内容や当日の様子を詳細に伝えられます。さらに写真も掲載すれば、ポスターセッション時に人が集まって話を聞いてくれているリアルな様子など、研究室独自の情報を伝えることができます。
研究室サイトにブログ記事を導入するのは、技術的にも少しハードルが高いイメージがあるかもしれませんが、 WordPress などの CMS*を導入することで、手軽に記事を更新することが可能になります。
※CMSとはコンテンツ・マネジメント・システムの略で、WEBサイトの画像やテキスト、レイアウトの更新ができるシステムのことを指します
ラボゼミCMSではあらかじめ WordPress で簡単に更新できるBLOGも含めた、大学研究室サイトの構築が可能です。
News で紹介される内容については、学会やイベント、受賞、論文掲載、飲み会や合宿のレポート、新規メンバー、サイトの更新履歴など、多岐にわたっています。
Newsが頻繁に更新されていれば、研究室が活発に活動していることが伝わります。逆に Newsが何年も更新されていなければ活動の様子がわからず、学生やステークホルダーに不安を与えるリスクもあります。
是非研究室ホームページにNewsコンテンツを用意し、学会や論文、研究室のイベント情報など、最低でも月に1回は更新したいところです。
大学研究室ホームページ人気コンテンツ 4位:研究業績
4位は学会、特許、受賞、講演などを紹介する「研究業績」。67%の研究室で「研究業績」のコンテンツが採用されています。
6位に出てくる「出版物・論文」を、この「研究業績」に含めている研究室もあります。
研究業績の掲載方法を見てみると、時系列に並べられていることが多いようです。
年度やカテゴリで絞り込みができるようになっているページや、カテゴリ名をクリックすると、画面の情報が切り替わる作りになっているケースもあります。
学生や研究者、メディアや企業、行政機関など、ターゲットが情報を探しやすい UI の設計が望まれます。
大学研究室ホームページ人気コンテンツ 5位:アクセス
5位は研究室までの「アクセス」。61%の研究室で「アクセス」のコンテンツが採用されています。
今回の調査では、各ページのフッタなどに入っているものは除外し、独自のページが設けられているもののみを算出しています。
地図としては公共交通機関からのアクセスマップ、学内のマップが中心となります。
地図については、研究室で独自に作られたものもありますが、学校のサイトへリンクしているパターンや Googleマップを採用しているところが多いようです。
大学内は部外者からすると迷う場合も多く、外部からの研究室への来客が多い場合は、学内マップがあると便利です。
研究室で学内マップを作る必要はありませんので、大学のページにリンクするか、許可を取って研究室内のサイトに転載しましょう。
私が初めての研究室にお伺いする際は、駅のどの出口から出ればよいかなどの出口情報や、そこから要する時間、学バスがある場合はその時刻表(リンク)などの情報に助けられることも多いです。
大学研究室ホームページ人気コンテンツ 6位:出版物・論文
6位は「出版物・論文」。56%の研究室で「出版物・論文」のコンテンツが採用されています。
先にお伝えした通り、4位の「研究業績」と一緒になっているケースもあります。
出版物や論文は研究内容を具体的に説明する重要なコンテンツとなり、出版物や論文がきっかけで研究室に興味を持つ人も多いでしょう。
出版物や論文については、Amazonや学会のサイトに掲載されることが多いですが、是非研究室サイト内でも紹介することをお勧めします。
大学研究室ホームページ人気コンテンツ 7位:リンク / 関連サイト
7位は「リンク / 関連サイト」。ちょうど半数、50%の研究室で「リンク / 関連サイト」のコンテンツが採用されています。
インターネット黎明期のWEBサイトにはよく見られましたが、現在では企業ページなどで「リンク」や「関連サイト」のページを見かけることが少なくなりました。
ところが、大学研究室のホームページの半数に「リンク」や「関連サイト」のページが存在するというのは意外でした。
学校や連携している研究室、学会ページ、共同研究している企業などへのリンクが多いようです。
様々な機関と連携することが多い、研究室サイトならではの特徴かもしれません。
とはいえ研究室のホームページを新しく制作するのであれば、リンクのページを作るのではなく、研究内容その他、各プロジェクトのページなどからリンクしてもよいかと思います。
大学研究室ホームページ人気コンテンツ 8位:BLOG(ブログ)
8位は「BLOG(ブログ)」。42%の研究室で「BLOG(ブログ)」が掲載されています。
ブログのメリットは、何と言っても自由度が高く、どのようなトピックでも気軽に書いて更新できるところかと思います。研究室の特徴を伝えるコンテンツとしては利便性が高いツールですので、是非導入したいところです。
記事を頻繁に追加していれば SEO対策にも有利で、サイトのアクセス数向上に貢献してくれる可能性があります。
多くの研究室ブログは主任教員が更新していますが、学生が更新しているケースもあるようです。研究室で読んだ論文について学生がまとめるといった記事は、学生にとってもアウトプットの機会となり、よい勉強になりそうです。
ブログ記事は3位の「News」と連携しているケースも多く、研究室トップページの「 News 」や「お知らせ」にインデックスを掲載し、詳細はブログにリンクしています。
やはり情報の鮮度が大事で、定期的に更新されていると研究室を訪れたユーザーは安心できるでしょう。
これだけ便利に活用できる BLOG ですが、まだ導入が半分以下なのは、WordPress など CMS(コンテンツ管理システム)の設置のハードルが高いのが原因かもしれません。
ラボゼミCMSでは WordPress を活用したBLOGがあらかじめ導入されています。研究室内で簡単に記事の追加や更新ができますので、是非ご検討ください。
大学研究室ホームページ人気コンテンツ 9位:教育・講義・演習
9位は「教育・講義・演習」。34%の研究室で「教育・講義・演習」のコンテンツが採用されています。
学生さんが実際に研究室に入学した後、学べる内容を紹介するページです。
学生さんにとって、その研究室でどのような知見を身に着けられるかは重要な情報です。
例えば、受講対象者が明記され、具体的なカリキュラム名、日付や内容が記載されているケース。ここが明確に記載されていると、希望者は安心できるでしょう。
講演動画や資料へのリンクがあるケースもあります。
講義風景などの画像や動画などの視覚情報を効果的に用いることで、学生さんの興味関心をより引き付ける内容になります。
大学研究室ホームページ人気コンテンツ 10位:入学希望者へ
10位は「入学希望者へ」。32%の研究室で「入学希望者へ」のコンテンツが採用されています。
入学希望の学生さんを募集するためには、9位の「教育・講義・演習」と同様に重要なコンテンツです。
一度決めた研究室を途中から変えるのは簡単ではありませんし、入学してから自分が思っていた内容と違う、というミスマッチが起こるのは学生・研究室の双方にとって不幸です。
入学希望者が期待を持てる内容ももちろん重要ですが、入学するにあたっての準備や、入学後に努力が必要な面など、厳しい内容をあらかじめ伝えようとしている研究室もあります。
FAQページで、学生さんからの「よくある質問」に回答している研究室もありました。これは学生さんにとって有用なコンテンツだと思います。
このように学生目線でページを見て、学生さんが自分に合っている研究室かどうかを判断できるコンテンツ作りが重要です。
教員からのメッセージだけでなく、現役の研究生や、卒業した先輩からの一言が掲載されていると、より説得力があります。
まとめ:研究室ホームページを作る前にすべき重要なこと
ここまで研究室ホームページコンテンツ第1位から10位までをご紹介しました。
改めてランキングを見直してみましょう。
【大学研究室ホームページ 人気コンテンツランキング トップ10】
1位: 研究内容 (97%)
2位: メンバー紹介 (89%)
3位: News (82%)
4位: 研究業績 (67%)
5位: アクセス (61%)
6位: 出版物・論文 (56%)
7位: リンク / 関連サイト (50%)
8位: BLOG(ブログ) (42%)
9位: 教育・講義・演習 (34%)
10位: 入学希望者へ (32%)
ちなみに、大学研究室ホームページの平均コンテンツ数は8コンテンツでした。
研究室によって特徴がありますので、必要なコンテンツや、コンテンツ数は変わります。
今回の順位や平均コンテンツ数に影響される必要はありませんが、一つの参考にしていただければと思っています。
研究室のホームページ制作を検討するにあたって最も大切なのは、研究室の現状と今後のビジョンを明確にし、そのビジョンを形にするために、研究室ホームページが果たすべき役割を設定することです。
ビジョンが明確になることで、学生とのマッチングを重視するのか、メディアの取材や企業・行政とのコラボレーションなのかなど、ホームページで重視すべきターゲットや役割、ゴールが明確になり、どのようなコンテンツが必要かも必然的に見えてくるはずです。
スパイスワークスの大学研究室ホームページ制作サービス「ラボゼミCMS」は、ランキングにあがったコンテンツが簡単に制作でき、研究室内で手軽に更新・修正ができる機能をご利用いただけます。
どのようなコンテンツを用意すればよいかも、個別で相談に乗らせていただきながら、最適な研究室ホームページの作成をお手伝いします。
無料相談やお見積りはこちらからお気軽にご依頼ください。
今回はランキングトップ10までをご紹介しましたが、実はトップ10に入らなかったコンテンツでも、研究室によっては重要と思われるものがいくつか存在しました。今後はランク外だったコンテンツについてもご紹介しようと思います。