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#38 なぜ部下が辞めるのか?-上司にできる離職防止策【その2】

困る上司

なぜ部下が辞めるのか?・・・上司ができる離職防止策について、前回に続いて解説します。

部下が辞める理由として本人から上がってくるのは、決まって以下のような内容です。
・新たなスキルを得たい
・別の環境でキャリアアップしたい

しかし、部下が辞める理由の「本音」は以下のランキングから見えることを前回の記事でお伝えしました。

①職場の人間関係が好ましくなかった
②給料等収入が少なかった
③労働時間、休日等の労働条件が悪かった
④会社の将来が不安だった
⑤仕事の内容に興味を持てなかった
※厚生労働省:令和2年雇用動向調査結果の概況「転職入職者が前職を辞めた理由」
25~29歳男女。「定年・契約期間の満了」を除く。

前回は「③労働時間、休日等の労働条件が悪かった」についてお話しましたが、今回は「⑤仕事の内容に興味を持てなかった」について、その理由における退職を回避する策について解説します。

⑤仕事の内容に興味を持てなかった

「仕事の内容に興味を持てなかった」といっても、一般的には事前に仕事の内容を調べて入社してくるものです。上司の立場からすると「だったら先によく調べて入社してきてよ・・・」という反応かもしれません。せっかくこれまで丹精込めて育ててきた部下が自分の元を去ってしまうのですから、そう思ってしまうのも無理はありません。
しかし、部下ももちろん仕事内容を調べずに入社しているわけではないのです。仕事に対する「興味」を軸に退職を考える人物であれば、仕事の内容に「興味」を持っていなければ入社しないはずです。正確には、「入社時点では興味を持っていたが、やってみたらやりがいを感じられなかった」ということでしょう。「興味」はあくまで入社前に持つもので、入社後に実際に働いて(やってみて)から持つものは「興味」ではなく「やりがい」ではないでしょうか。

「やりがい」にもいろいろな種類があります。「社会に貢献できているか」もやりがいの一つですが、これはどちらかというと会社のビジネスモデルなど経営的な部分で、上司に対処できることは限られています。

しかし、上司にも部下に「仕事のやりがい」を感じさせることはできます。
エン・ジャパン株式会社が実施した「仕事のやりがいと楽しみ方」調査で、「仕事において、やりがいを感じること」についてのトップ5の結果を見てみましょう。

① お礼や感謝の言葉をもらうこと(62%)
② 仕事の成果を認められること(56%)
③ 目標を達成すること(50%)
仕事をやり遂げること(46%)
⑤ 自分の成長を感じられること(46%)
※株式会社エン・ジャパン:9,000名に聞く「仕事のやりがいと楽しみ方」調査

上記のようなやりがいを部下に実感させることは、上司にもできるのではないでしょうか。中でも「お礼や感謝の言葉をもらう」、「仕事の成果を認められる」、「仕事をやり遂げる」、「自分の成長を感じられる」などは、上司の声掛け一つで大きく変わると言えます。

とはいえ、ただ声をかければいいわけではありません。的外れな誉め言葉はかえって部下の信頼を損ねます。きちんと部下のことを見ていればこそ的確な声がけができるのです。

例えばプロジェクトで利益を出すというのも、仕事の成果を味わえる大きなポイントでしょう。しかし数字の管理ができておらず、利益が出たかどうかわからない状態では曖昧なままプロジェクトが終わってしまいます。利益を実感できる環境を作るためにも、DXを導入して収益を可視化することは重要です。

プロジェクト予実管理

1 on 1 やチームミーティングなどでこれを見ながらプロジェクトを振り返れば、歯の浮くような誉め言葉がなくても部下は自らの成果が認められたことを感じられるでしょう。

またDXツールを活用していれば自らの過去の仕事内容やその詳細がデータとして蓄積されていきますので、過去に自分が携わったプロジェクトの履歴を閲覧することができます。これによって自分がやり遂げてきたことや、その中での成長を感じられるのです。

過去のプロジェクト履歴

もちろん、自分がある一定の期間にどれだけの売上に関わってきたのかを見ることも可能です。

請求一覧

このように、DXを活用することによって部下の様々な成果を可視化でき、やりがいを実感できる状況を用意しておくことは上司にとっても重要な課題です。

もちろん、成長していない、結果が出ていない部下の数字がはっきりと見えてしまうということもあります。それがもとで成果を出していない部下の離職につながるリスクがあるかもしれません。しかし本当に重要なのは、実際に成長して成果を出している部下がそれを実感でき、やりがいを持ってくれること。そして将来が有望な部下の離職を回避することではないでしょうか。

(出典)
厚生労働省「令和2年雇用動向調査結果の概況」
株式会社エン・ジャパン「9,000名に聞く『仕事のやりがいと楽しみ方』調査」

弊社で活用している、はたらくをデータ化する DX ソリューション~ Playth(プレイス)~ は、部下の成果を可視化することで、「やりがい」を実感できる環境づくりにつながっています。詳しくはこちらからお問合せください。