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複数の文章を分析する協調学習環境「EDDiE」

専修大学

議論を生み出す協調学習インターフェイスを実現

専修大学望月俊男准教授、米国ラトガース大学クラーク・A.・チン教授との共同研究で、複数の矛盾するWebページを読み解き、価値ある情報を導き出す実習を行なうべく、Webアプリケーション「EDDiE (Electronic Documents Disagreement Evaluation)」の開発を実施しました。

複数の文章を分析する協調学習環境「EDDiE」

複数メンバーと共同作業をしながら議論できるシステム

2019年の国際学習到達度調査(PISA)によると、日本の15歳における読解力は前年度の8位から15位へと大幅に順位を落としました。その背景にあるのは、読解力の低下。PISAが定義する読解力とは、「Web検索などを通じたさまざまな文章や情報を吟味し、読み解く力」のことを指します。
「EDDiE」は複数の文章の重要な部分に線を引いてドラッグ&ドロップし、矛盾の理由を分析するための表作成を支援するシステムです。あるトピックに関する複数の文章の情報源や二次情報源、証拠の品質や主張との関係性を、複数のメンバーとブラウザを介して画面共有をしながら、議論・分析することが可能です。

学生が日常的に触れているインターフェイスを意識

「EDDiE」開発に伴い、私たちが工夫した部分は3点あります。一つ目はUI設計。アプリケーションの使い方について詳細な説明がなくても、直感的に操作できるUI設計を行ないました。普段からスマホを利用している大学生が中心なので、日常的に触れているアプリを操作するような感覚で使えるようにアイコンなどを設置しました。二つ目は、誰もが使えるユニバーサルデザインです。情報を表にまとめる上で、矢印をはじめとする記号の色には重要な意味があるため、色弱の方も認識しやすいよう慎重に色味調整を行なっています。

リアルタイム更新を可能にするバックエンド開発

三つ目は、複数のメンバーとWeb上でリアルタイムに作業を行なっていくためのバックエンド開発です。タイムラグが発生しないGoogleのFirebaseというデータベースを使用して開発を進めました。また学生がGmailアドレスを使用しているため、スムーズなログインができることもFirebase導入の決め手となりました。専修大学の学生が実習で「EDDiE」を使用した結果、他校からの問い合わせなど反響も多かったため、今後はさらに多くの教育機関で使用していただけるよう管理画面の改善やカスタマイズを実施していく予定です。

【EDDiEを使った学生の声をご紹介します(一部抜粋)】

「EDDiEは今回初めて使いましたが、とても使いやすいように感じました。私は文章を読むのが苦手で、5つの文章を読んで比較するのは苦痛のように感じていました。それでも一つ一つ整理しながら比較して考えていくとそれぞれの主張を理解して重要なポイントを抑えることができました。」

「色付けなどは分析の観点からも可視化できることが、理解の支えになるが、文章同士の関係性を可視化して共有できることは「協調」を支える仕組みなのかと思った.」

「何より参加した自分だけでなく、自分以外の二人も積極的に意見を出してくれて久しぶりに “議論” というものをした気がする。」

「三人がただ楽しんでEDDiEに向き合えていたのは恐らくEDDiEの主体性を引き出すデザイン性に依存している。とても素晴らしいデザインだと感じる。」

*なお、この研究は(公)電気通信普及財団と(独)日本学術振興会科学研究費補助金の支援を受けて実施されています。