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ミャンマーでのオフショア開発を覗いてきた

オフショア拠点の視察をするためミャンマーに行ってきました。
現地では日本法人のオフショア開発拠点を中心に17箇所を訪問させていただきました。

視察初日、ヤンゴンに到着して「いよいよ視察開始!」と思った矢先、バスの前方 から
パンッ!
と乾いた音が。。。

なんの騒ぎかと思ったらバスの前輪がパンク。
別のバスを呼んでもらいなんとかなりましたが、さ っそく小1時間ほど立ち往生。
このことがあり、「これは日本のようにスムーズにはいかないぞ・・・」と、気持ちを入れ替えて視察にのぞむこととなりました。

足洗

裸足の方が多いので工場の入口には足洗い場が。

ちょうど雨季に差し掛かる時期ということで大雨の中、場所によっては道を歩く人の膝下まで水が溜まっていました。
とはいえ傘をさす人は道を歩く人の2/3程度。それ以外の人は雨に任せて濡れている状況です。
足元はみなさんほぼビーチサンダルか裸足なので、それほど困ってはいない様子でした。

街中はまだ清潔感があるという状況ではありません。
野良犬もそこらへんに平然とうろついていますので、犬が苦手な人にとってはかなり厳しい環境ですね。。。

肝心なオフショア視察の様子ですが、IT系企業の多くは現地スタッフのみなさんと日本語でコミュニケーションをとられているようでした。
もともと日本語を話せる方を採用している企業もありますが、大半は採用後に3~6ヶ月間集中して日本語を学んでもらい、その後は業務の中で日本語レベルを上げてもらうという流れのようです。
日本語とITどちらもできればいうことはありませんが、両方というとパイがかなり限られます。
「日本語はできるけどITはこれから勉強」という人にするか、「日本語はこれから勉強だけどITはできる」という人にするか、どちらを選ぶかは企業の考え方次第かと思います。

「新卒採用か中途採用か」という選択肢については、新卒中心で採用している企業が多いようです。
日本法人の方の話では、現地法人で数年の経験をしていても日本法人で即戦力として働くことはいずれにしても難しいので、それであれば大学で学んだ新卒者を採用して育てた方が効率が良いという意見でした。

・人件費

人件費で見ると非製造業スタッフ職の月額給与は173 US$。※2011年ジェトロ調べ
現地の日本法人の方のお話を聞いている感覚では新卒でいうとだいたいタイやベトナムの1/3といったところのようです。

とはいえ・・・
賃金平均ベースアップ率は高く 12.2% 。※同じく2011年ジェトロ調べ
今後もしばらく上がり続けると考えられますので、たんに賃金が安いという理由だけでの進出は数年で泣きを見ることになるかもしれません

今回の視察で特に気になったのはミャンマーの不動産相場です。
各国からの進出企業が増えており、ヤンゴンのダウンタウンはかなり高騰しています。
一等地の特に高いオフィス物件は坪3万円など、東京と変わらない状況でした。
外資の流入が不動産相場を荒らしている感じで、現地の方には申し訳ない気もします。

現地でビジネスをするうえでもう一つ心配なのはインフラ。
日本のめぐまれた環境は当たり前でないことに改めて気づかされます。

・電気

視察中にも大規模な縫製工場で数分の停電がありました。
とはいえみなさん慣れているらしく、これといって慌てている様子はありません。
現地の人の話だと週に数十分の停電はあるようです。
やはり停電が大ダメージになるような精密機器などの工場にとっては、まだまだ心配な環境かもしれません。

逆に我々のような IT 企業では、ノート PC を利用すればそれなりに電源は持ちますので作業はなんとかなりそうです。
ただしクラウド環境での作業となるとなんらかの方法を考えないといけないとは思います。
現に数社はオフィスに発電機を設置していました。工事現場で見る自動車エンジンのようなアレです。

・ネット環境

ネットワーク環境については、まだ光回線を使えるエリアは限られていて、光が必須であれば場所が限定されます。
光回線を利用できる地域のオフィスでも日本のように本来の「常時接続」というわけにはいかな いので、別途ISDNを引いて光回線が接続できなくなったときは切り替えるなど工夫されているようでした。

常時接続ありがたし・・・

ところで、事務所を見ていて「何か足りない?」と違和感(というかさっぱり感?)を感じたものがありました。
最初は気づかなかったのですが、よく見るとデスクに電話が無いのです。
日本のオフィスですと各デスクにはあたりまえのように電話機が置いてありますが、どのデスクにもみあたりません。

でも考えてみれば当然。

開発拠点ですからお客様から各スタッフに直接電話があるということはなく、日本の拠点とスカイプなどのやりとりができれば事足ります。電話は必要ないのですね。
これは作業に集中できる環境かもしれませんね。

電気やネットなどのインフラについては、ここ2~3年で解決されるのではないかと言われています。
現に街中も開発は加速度的に進んでいます。

今まではシュエダゴンパゴダという寺院より高い建物を立てるには規制が厳しかったのですが、その規制も緩和されたようで、今後は高層ビルが増える予定です。
それは高層ビルの建設許可数の推移を見るとあきらかです。2012年1月時点では7棟、2013年1月時点では33棟、2014年1月時点では137棟が許可されている状況です。

もちろんインフラが強化されても、これだけの勢いでビルが建設されるとなると端末もうなぎのぼりに増えるので、使用感としてのネット環境がどれだけ改善されるかは微妙なところかもしれませんが・・・。

・人柄

現地のスタッフさん

一緒に働く仲間として、大切にしたいのは人柄です。
もちろん人それぞれなのですが、お国柄的な感覚としてはみなさん温厚な感じを受けました。
仏教徒が90%と言われますので、日本人と似ているところもあるかもしれません。
お仕事中も真面目な方が多いようです。
逆に真面目すぎるかな~、もうちょっと仕事を楽しんで欲しいな~という感覚はありました。(見学があって緊張されていたのかもしれませんが)

ITの現場で働いているのはほとんど女性でしたので、正直男性についての情報はあまりありません。
コンピューター系の大学の7割が女性ということですので、これもうなづけます。
男性は海外に出ている人も多いようです。
海外に出ればグローバルスタンダードの収入を得られますので、ミャンマー国内の給与相場からするとかなり高収入を得られます。
海外で働きながらきちんと実家に仕送りをしている方が多いようです。これも親を敬う気持ちが強い現れかもしれません。

 

・・・と、いったところで視察も終了し
帰りは戒厳令中のタイのバンコク経由で帰国しました。
しかもバンコクを発った6時間後にクーデターが勃発。
出だしから最後までちょっと危うい感じの視察となりました。

以上となりますが、ミャンマー進出をうっすらとでもお考えのみなさん、少しはお役にたてましたでしょうか?

2015年にはASEANの経済統合。これにより人口6億人の巨大マーケットが誕生します。
EUROの人口5億人と比べると一人あたりGDPは1/10程度になりますが、ASEANの成長率は5%
平均年齢も多くの国が20代。(日本は44歳。2030年は50歳です。。。)
政治的なリスクはありますが、良い関係を築いていける可能性は十分にあるのではないでしょうか。

弊社の進出はまだ未定ですが、数年後にもしオレンジ色のけさをまとった私を見かけたら、遠くから見守ってやってください。

もしご興味があれば、あなたも是非ミャンマー進出を検討されてみてはいかがでしょうか?
犬がお嫌いでなければ。。。

ミャンマーの僧侶

関根 聖二
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