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iOS?Android?アプリ開発での両者のメリット・デメリット

少し前になるのですが、スマホマーケティングのセミナーに行ってきました。

現在、どのキャリアも発表するほとんどの新機種がスマートフォン(以下:スマホ)であり、フィーチャーフォン(いわゆるガラケー 以下:ガラケー)の新機種の数は激減しています。

出荷台数の推移と予測を見ても2012年度のスマホの出荷台数が68.7%。これが2013年度には75.1%まで伸びていき2015年度には80%を超える予測が出ています。
契約数でいうとまだスマホの契約数はまだ20%前後ですので出荷台数と比較すると「?」となりますが、スマホを持っている人でも2台持ちでガラケーも持っている人も結構いるのでこのような割合になっているのとキャリアの2年縛りなども関係しているのかもしれません。
いずれにしても出荷端末自体が圧倒的にスマホに偏ってきているので「次に機種変をするならスマホ」な人は大変多いと予想できます。

そのような状況の中、
スマホサイト、またはアプリでプロモーションを行いたいという企業さんやブランドさんは多いと思います。
サイトについてはだいぶ手法も増え、絞られてもきてると思います。
例えばこのブログの記事でも紹介させてもらったレスポンシブデザインなどもその一つですね。

では、アプリの方はどうでしょう。
一時期のラッシュは越えて落ち着いてきたかのように見えますがアプリの数は次々に増えていっています。

 

アプリで何かをプロモーションしたいと考えたときに疑問になるのが

「iOSとAndroidどちらでアプリを作ろう?」

ということです。
両方作る。ターゲット層の分析で決める。というのがもちろんベストですが、
「両方作るにはコストが…」
「絞り込むほどターゲットに偏りがない」
といった場合には、別の角度からiOSとAndroidでの傾向とメリット、デメリットを確認しておきたいと考えます。

 

【iOSのメリット】

○ユーザーのアプリ利用率が高い

これは起動率からなど見られる傾向ですが有料アプリのダウンロード数もiOSの方が高いのです。
理由としてはAppleIDでの決済のしやすさなどが考えられます。

○プロモーションがしやすい

メディアで取り上げられやすいのはiOSのアプリの方が圧倒的に多いようです。

○検証端末が少ない

ご承知の通りiOSを搭載した端末はAppleから販売されているiPhone、iPadに限られますので必然的に検証端末が絞り込まれます。開発コストの面からこれは非常に有利です。

○女性ユーザーの割合が高い

これは古い情報ですがAndroidユーザーの男女比がiOSユーザーが約半々であるのに対しAndroidの約8割が男性ユーザーとの結果がありました。
現在はスマホ自体の男女比が半々に近い形になっているのでだいぶ均されてきているとみられますが傾向としてiOSの女性率が高いようです。

【iOSのデメリット】

×アプリの審査が厳しい

正規アプリの全てがAppStore経由となるためリリースにはAppleの審査が必要です。申請をしてからリリースするまでの審査期間も考慮する必要があります。

×課金がAppStore経由

キャリア課金ではなくAppleを経由した課金が基本となります。

続いてAndroidです。基本的にはiOSの逆の結果となります。

【Androidのメリット】

○シェア率が高い

2012年日本でのAndroidのシェアがiOSを超えました。
まだ、圧倒的な差ではないもののシェアの高さというのは単純に母数が増えるので非常に有利です。
端末の豊富さからAndroidでの選択肢が多いことも理由のひとつでしょう。

○キャリア課金が可能

iOSアプリとは違いdocomo、au、softbankなどのキャリア課金が可能です。
キャリア側もユーザーにも利便性が高い決済方法です。

○アプリ審査がほぼない(×)

これまでのAndroidアプリをGooglePlay(旧AndroidMarket)に登録する際の審査がほとんど無く自由度の高いものでしたがセキュリティや権利侵害などの問題から、現在はAndroidアプリでも審査が入るようになりました。

【Androidのデメリット】

×ユーザーのアプリ利用頻度が低い

ダウンロード数、ダウンロードしたアプリの起動率などからiOSと比較してAndroidユーザーの方がアプリの利用率が低い傾向にあるようです。
無料のアプリを落とし、1回立ち上げてそれ以降は使わないといった傾向も多そうですね。

×端末の多さ

ユーザーから見ると選択肢の多さはメリットなのですが、アプリ提供者、開発者にとってはAndroidでのサイト、アプリ開発での一番のネックになって来るのが端末の多さです。
現在アクティブなAndoid端末数は4,000近いとも言われています。
もちろんその中でもシェアの高低はあるものの、端末ごとの画面解像度の違いや独自カスタマイズなどによる検証はAndroid端末の中でも絞り込んでいく必要が出てきます。
これは、開発期間とコストに大きく影響する部分となってしまいます。

×女性ユーザーの割合が低い

 

以上のメリット、デメリットを踏まえて私の考えるアプリリリースの流れ(特に初回のアプリリリースなど)はまずiOSでリリースした上で動向をみてAndroidアプリに展開するという流れが良いのでは無いかと考えます。

新しい端末の販売はもとより、スマホユーザー層、シェア、アプリの傾向など、日々スマホの動向は変わっています。上記の内容も、今この時ではすでに状況が変わっているものもあると思います。
これらの動向を良く観察しリリースするタイミングや状況に応じたリリースが非常に重要です。

次回はアプリリリースにおけるアプローチなどを考えて記事にしたいと思います。

井上 原