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チーム一人ひとりの個性をプラスに変えるファシリテーション

いろんな価値観や個性の集まりが組織です。
当然、いろんな人が集まると価値観の違いからの摩擦やうまく人を活かせない、成果に繋がらないなど少なからず問題が起こると思います。
そんな中でも、いろんな人が活躍して組織として成果を上げていくにはどんな方法があるんだろうかという疑問から、ファシリテーションに興味があったのでまとめてみました。

ファシリテーション?

ファシリテーションとは「人々の活動を支援してスムーズに運ばせること」。

「個人」を中心にした組織運営から「関係性」を中心にした組織運営にすることがベースの考え。

例えば、企業や学校、地域のコミュニティの会議などでグループ活動が円滑に行われるように、
中立的な立場から支援をすることや手法や技術のことを言います。

個人の能力の高さでなくて、人と人との相互作用で組織の成果を最大限に引き出そう!という考え方です。

ファシリテーションによって短時間で蓄積された知識を寄せ集めて、効率よく最高の成果を出すことができたり、達成感やメンバーから認められる「承認の喜び」からチームへの帰属感が強まり、モチベーションが上がるといった効果があります。

ファシリテーションに必要な4つのスキル

1.場のデザインのスキル【共有】

~ 場をつくり、つなげる ~

まず、目的に沿って人を集め、議論をしやすい場を作ります。

ほーらほーらみんなのこーえがすーるー♪の図

チーム設計

何を目的に、誰を集め、どういうやり方で議論するかを決めます。
単に人を集めればチームということではなく、関係性でよい作用を生む場を作ることです。
この工程は目標の共有から協働意欲の醸成までその後の活動に影響します。

チームプロセス

目標到達のために、いつどんな活動をするか決めます。
目的やメンバーによってさまざまなツールやアクティビティを組み合わせて活動を作り上げていきます。

アイスブレイク

初対面や立場の違う人たちが集まった場合でも自由に意見を出しやすくする。
文字通り氷を解かすための活動です。
ワークショップや研修などでよくあるゲーム的なものを取り入れた活動もその一つです。
自分自身、会議やブレストレベルで、意識的に発言の仕方や話すトーン、スピードを変えて話に集中してもらいやすくしたりすることがあります。
また、ブレストなどでは、冗談を言うことで、自由に意見を出しやすくするためにしたりします。
こういったものもアイスブレイクの一つです。

2.対人関係のスキル【発散】

~ うけとめ、引き出す ~

テーマに対して、メンバー一人ひとりがどんなことを考えているかを引き出します。
本題と関係ない発言も自由にしてもらい、メンバーが安心して自由に議論できる場を作り、自律的に議論する。
そこから一人ひとりの考えを知り、今後の方向性を考えていきます。

意見を発散するの図

傾聴する

しっかりと相手の話をきき、共感をすることです。
通常の会話のように、会話の合間に次に答えることを考えたり、相手の次の話を予想したりせず、相手の話をありのまま受け止め、共感し信頼関係を築いていくことです。

質問する

質問の仕方にもオープン型やクローズド型の組み合わせ方などいろいろな方法がありますが、質の高い合意を生み出すには、表面的な発言をきれいにまとめるだけでは意味がなく、その裏側にある本当の発言を引き出し、つなぐことが重要です。

非言語メッセージを受けとる

口調、表情、態度をみていき、話すテンポや目線、体を乗り出している、のけぞっている、腕や足を組む意味などにも気を配りながら、
相手がどんな感情かを読み取って想像しながら話すことが必要です。

経験をしていくとそこから、進行に満足しているか、何かに不満を抱いているかなど
「場の空気を読む」ことができるようになります。

応える

メンバーの発言から本当に言いたいこと、主張したいこと(本心)はなにかを見つけ出すこと。
議論の流れの全体像を把握しながら、発言から最終的に何が言いたいのか、主張の行き先を見つけ出すのがコツ。

非攻撃的自己主張で意見を伝える

相手と異なる意見を述べる場合は、”Yes,but”ではなく”Yes,and”の形を使うのが基本。

× 私はAだと思います
○ たとえばAという考え方についてはどう思いますか?

相手に反論する場合にも、いったん受け止める。

× そうおっしゃりますが、Aという考え方もあるんじゃないでしょうか。
○ なるほどBということですね。さらにAという考え方もあるんじゃないでしょうか?

といった形でAndで返していくことで余計な反発を生み出さず、
議論を良い方向へ進めていくことができます。

3.構造化のスキル【収束】

~ かみ合わせ、整理する ~

ぺたぺた意見を貼るの図

論理コミュニケーション

意見の幅や深さが見えたところで議論をまとめていくプロセスです。
ここで必要なのが「論理」です。論理とは「話の道筋」です。

  1. なにを起点に
  2. どこを通って
  3. どこに到達するか

この3点をそろえることで人は納得しやすいので、この3つがなるべく完全になるように進めます。もし不完全な部分があれば、気づかせ自発的に補うように議論を導いていくことで合意に繋がります。

ファシリテーショングラフィック

メンバーに随時確認をとりながら、発言のポイントを短い言葉で要約したものを付箋に書き出していき、ホワイトボード上に区分けしたり、関連付けしながら、構造化していく技法。
メッセージが伝わったことを目で確認でき、安心感を得ることができ、同じ意見の反復や堂々巡りの議論を防ぐことができます。

議論を整理するためのフレームワーク

ビジネスの場でよく登場する、SWOT分析や3C分析など体系的なフレームワークがあり、こういったものを知っていることで、様々な切り口で議論をまとめていくことができます。
しかしフレームワークに頼りすぎないことも大切で、議論の内容に適した形を考えることも必要です。

4.合意形成のスキル【決定】

~ まとめて、分かち合う ~

みんなで納得の図

意思決定手法

・メリット・デメリット法

選択肢を並べてメリットデメリットを列挙し、メリットが一番大きく、デメリットが一番小さい方法を選ぶ手法

・ペイオフマトリクス

実現性(遂行が簡単、難しい)と収益性(収益が大きい、小さい)のマトリクスで分類する手法。
そのほか、投資(大きい、小さい)、効果(短期、長期)などいろいろなパターンで分類も可能です。

・意思決定マトリクス

収益性、実現性、成長性などいくつかの評価項目を設定しそれぞれの重要度に応じて重みをつける手法。

一つ一つのアイデアを採点していき、重みと掛け合わせて、総和が一番大きいアイデアが最も優秀なアイデアです。

多数決を使った意思決定手法

多数決は全員が平等に参加できるが、全員で間違った答えを選ぶ可能性もあるので最終的な意思決定ではなく、アイデアの選択肢の絞り込みに利用するとよいようです。
なお、最終的な絞り込みに使う場合は、あらかじめ少数派の意見を多数派の意見に盛り込み、アイデアの統合を十分にしておく必要があります。

・多重投票法

一人が複数票を持ち投票する方法です。点数の少ないアイデアを合意のもと除外していくやり方。
最後に複数アイデアが横並びになる場合には、賛成・反対を議論したうえで多数決ではなく、全員のコンセンサスでどれかを選びます。

コンセンサスを使った意思決定

コンセンサスは誰かのアイデアを各人に押し付けることではなく、各人にとって必ずしも最良の案でなくてもメンバー全員が指示できる案をチーム全体で作り上げていくものです。

ポイントは

  1. 情緒に流されず論理的な議論を心がける。
  2. 多数派は少数派の意見を大切に聴き、言い負かそうとしないこと。
  3. 少数派は衝突を避けようと意見を簡単に変えたり、取り下げないこと。
  4. 全員が納得するアイデアを粘り強く考えること。

実際にコンセンサス法を使う場合は

  1. 全員の合意の中で選択肢を絞り込む
  2. 複数のアイデアを統合して、全員が納得できる案にまとめる
  3. 残った選択肢よりもさらによい第3のアイデアを作り出す

というアプローチをとっていくのがポイントです。

コンフリクト・マネジメント

コンフリクトは、意見や意識のギャップから生まれる対立、葛藤、衝突、紛争などのことです。
意思決定を妨げたり、ひどいときにはチームを分裂の危機に陥れる可能性があります。
しかし、コンフリクトが創造性を生み出すので、うまく使うことで議論を活性化できます。
これをうまくプラスの価値へ転化することがファシリテーションの効果の見せどころになります。

コンフリクトは表面の意見ではなく、裏にある「考え方の枠組み」が対立しているので、お互いに違いを理解できるように促すことが必要になります。

例えば、「AさんはBさんの意見をどう理解しましたか?」とお互いの意見の違いを理解する。
そこから、「なぜ、Aさんはその意見をもったのですか?」背景を聞いていくという流れで、意見の裏にある「考え方の枠組み」を引き出していくことが重要です。

フィードバック

メンバーの主体性をはぐくみ、自律的に成長させるための最良の方法が振り返り。
自分ではわからない考え方の枠組み、潜在的な能力などを知るには、他人から指摘してもらうことが一番の方法です。

良いフィードバックとは、相手の行動や態度を見て思ったことや自分に与えた影響などを、できるだけ具体的に伝えることです。
批評や助言は必要なく、相手の行動をコントロールするようなことを言わないようにし、相手を写す鏡としてありのままを伝えることです。

まとめ

これを読んですぐには到底できっこない内容なのですが、組織のコミュニケーションでは本当に役に立つことが多いです。
組織では、いろんな価値観を持つ人たちがチームを組んで、何かしらの問題解決をしていきます。
そんな中で、みんなが合意できて、それぞれがリーダー的に活躍できる組織を作るのは簡単ではありませんが、日常の会議とかで意識的に取り入れていけば、何か変化がでてくると思います。

興味がある方は、試してみてください。

参考:
ファシリテーション入門 (日経文庫) 堀 公俊
日本ファシリテーション協会

市川 篤
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